『HUMAN HISTORY』

ホンダ、スーパーカブ。現在の車メーカー『ホンダ』の創始者、本田宗一郎氏が昭和初期に作り上げたロータリーミッションの小型バイクです。現在では世界的に有名なモータースポーツメーカのホンダです。ですが昭和初期の頃は、まだ小さな町工場だったようです。モータースポーツといえば欧州、米国が台頭していたその時代、本田宗一郎氏が苦心の末、スーパーカブを創り上げ世に出した事で日本経済は10年は進歩した、そう経済識者の方が口にされていたのを聞いた事があります。本田宗一郎氏は無類のレース好きの方とお聞きしてます。自社で培った技術からそれをレースにフィードバックする。逆にレースで得たデーターからそれを市販車へとフィードバックする。そこから会社自体が大きな物へと発展してゆく。現にホンダは80年代、F1界で旋風を巻き起こし、二輪、四輪共に素晴らしい結果を残しています。当時、レースは日本車でなければ勝てないとまで世界に言わしめた時代でした。その時代の原点、それが自分の中ではスーパーカブだと思っています。ですが昭和から平成、そして令和へと時代は移り変わり、世界は変わりました。ホンダのみならず他の国産メーカーもレースでは上位にはいかず、トップは欧州車が来るのが主流となりました。レース界に置いて国産車が活躍していた、それ以前の頃へと再び時代は移り変わりました。日本が世界に劣っているのは歴史の有無のみ。技術では決して負けてはいないと思っていた自分です。レースに置いては世界のトップはメルセデス、またフェラーリを筆頭とした欧州メーカー。歴史も深く技術的にも優れたメーカーです。二輪にしても一時のホンダ、ヤマハといった国産メーカーの台頭から、今ではイタリアメーカーのドカティがレースに置いて君臨しています。もう日本車では世界を相手に勝てないのか?そう懸念する思いはやはりあります。トヨタ、ホンダ、マツダ、三菱、スバル。いずれもすごい技術力を持った自動車メーカーです。戦後から数十年。敗戦国であった日本が車、また精密機器の技術力で世界に負けない力を見せてきた時代。世界も日本の技術力を認め互いに手を取り合う事もあったと記憶してます。日本と世界。持ち得る技術では長きに渡って培った世界の歴史には勝てないのか。本当にそうなのか?それは現状、私には分かりません。確かに欧州、特にドイツの持つ歴史と技術力は世界のトップだと私、個人もそう思います。2024年の現時点、四輪も二輪も世界に君臨してるのは欧州車だと。では日本はこの先、下降を帰すだけなのか、復活はもうありえ無いのか?そう問われれば、自分は安易にそうなのではと言えません。いえ、言いたくはない気持ちが強くあります。世界には大きくうねる波が常にあると思っています。良い時期もあれば、そうではない時期もまたあると思います。一時、現状の様子に甘んじ、耐え偲ばねばならない時期も各メーカーにはあるのかもしれません。果たして技術の躍進は世界の大きな歴史にたどり着けないのか、或いは否か。それはこの先の未来にいるであろう、まだ見ぬ誰かが知っている事と思います。今はひたすら出来る事を清廉に、されど懸命に行うだけの事。いつか日本も欧州と同じく、積み重ねた時間から力を伴った歴史が生まれると自分は信じています。それは何もモータースポーツメーカーの世界に限る事なく、この世の全てのコミュニティの中では、或いは人間の中には常に上下に変動する波があるのではないか。自分にはそう思えます。人から生まれる技術力。諦める事なき継続から真の力は生まれ得ると私は思っています。それを積み重ねた時間を人は歴史と呼ぶのかもしれません。